炭酸ガスの特徴を活用し
ミクロンの遺物をドライ除去
体積が800倍に気化膨張するドライアイス微粒子で 対象物にキズを付けず破損なく、異物除去します。
ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」とは
ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」は、液化炭酸ガスから 「ドライアイススノー」という微粒子をつくり、噴射ノズルから高速で 対象物に衝突させ、パーティクル(ミクロン単位のチリやホコリ)や 有機物を除去・洗浄できる装置です。
ドライアイススノー精密洗浄装置
「QuickSnow」の特長
-
QuickSnowを使う7つのメリット
-
ドライプロセス
ドライプロセスによって、廃水・廃液処理や乾燥工程が不要になり、工場スペースの圧縮につながります。また、基板など被洗浄物へのダメージも小さく、微細部分の異物除去に向いています。ウェット洗浄のような「薬液汚染」「洗浄痕(ウォーターマーク)」「液面張力による対象物の破壊」等のリスクは低いです。
-
供給形態が液化炭酸ガスボンベであるためいつでも使用可能
供給形態が液化炭酸ガスボンベであるため、ドライアイスペレットと異なりいつでも使用可能です。
-
ドライアイスは昇華して残らないため後処理が不要
ドライアイスは昇華して残らないため、後処理が不要です。また、洗浄した異物は局所排気により回収可能です。
-
ドライアイスの性質を利用した高い洗浄力
「QuickSnow」では、ドライアイスの体積が800倍まで気化膨張する性質や液化する性質を利用するため、従来の洗浄方法よりも高い洗浄力を備えています。
-
被洗浄物へのダメージが小さい
ドライアイスの粒子はやわらかいため、被洗浄物へのダメージが小さいです。
-
微細部の洗浄に好適
「QuickSnow」は、液化炭酸ガスからミクロンオーダーのドライアイス微粒子をつくり、噴射ノズルから高速で対象物に衝突させるため、微細部の洗浄に好適です。
-
素材に応じて適切なノズルを選べる
「QuickSnow」は、ノズルの種類が豊富に揃っているため、お客様が扱っている洗浄対象物に応じてノズルを選定できます。
QuickSnowの原理
物理的作用による洗浄
洗浄方法
スノーを噴射し、対象物にスノー粒子を高速で衝突させます。その後、衝突した粒子は800倍まで気化膨張し、対象物を取り除きます。
化学的作用による洗浄
洗浄方法
スノーを噴射し、対象物にスノー粒子を衝突させます。その後、衝突した粒子は液化し、溶解性により主に有機化合物を対象として取り除きます。
ドライアイススノー精密洗浄と
その他の洗浄方法との差
他の洗浄方法と比較して洗浄対象物の範囲が広い点が「QuickSnow」の特徴です。
- 洗浄可能
- 条件付きで洗浄可能
- 洗浄が難しい
油分 | 切粉 | すす | パーティクル | フラックス | |
---|---|---|---|---|---|
ドライアイススノー精密洗浄 | |||||
超音波洗浄 | |||||
ジェット洗浄 | |||||
真空・プラズマ洗浄 | |||||
溶剤洗浄 | |||||
ブラシ洗浄 | |||||
サンドブラスト洗浄 |
ランニングコスト
タンク供給コスト・ボンベ供給コストも抑えられ、
ランニングコストの削減を実現。
炭酸消費量に地域のガス単価を乗ずることでランニングコストを算出頂けます。
※ノズルタイプにより消費量変動、地域により炭酸ガス単価変動
ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」の累積販売台数は465台
2019年までに465台の販売実績
実績分野 | 主な用途 |
---|---|
モバイル部品(ガラスパネル、 樹脂フィルム、電子部品) |
樹脂のレーザー加工後のススの洗浄、バリ取り |
プリンターインクジェット部品 | 接着剤残渣の洗浄 |
HDD主幹部品 | HDD筐体のパーティクル洗浄 |
LED、有機EL照明製造工程 | 基板、フィルム上のパーティクル除去 |
レーザー加工工程 | 加工後のススの洗浄 |
フィルム製造ローラー | 切削屑の洗浄 |
自動車部品 | 塗装前のパーティクル除去、切削油除去 |
医療機器 | CCDカメラセンサーの洗浄、医療用機器の洗浄 |
噴射ノズル
QucikSnowは、使用する用途や方法に応じてさまざまなタイプの噴射ノズルを提案しています。
複数ノズル型
スポット型
広角型
システム構成例
インライン向け瞬時起動型QuickSnow
「インライン向け瞬時起動型」では、洗浄力を維持したまま瞬時起動ができるため、製造ラインに連動してスノー洗浄することが可能となっています。
型式名 | QS‐1001 |
---|---|
装置方式 | インライン向け瞬時起動型 |
クリーン型QuickSnow
「クリーン型」では、3室構造、低発塵機器、ロボットでシステムが構成されており、半導体基板や光学部品、電子部品などの高クリーン度要求に対応したスノー洗浄を実現しています。
型式名 | QS‐A1321F-R |
---|---|
装置方式 | クリーン型 |
洗浄例
ミクロンオーダーの異物をドライ状態のまま洗浄することができます。
スノー粒径と衝突圧力
ノズルをカスタマイズすることで樹脂のバリ取りから
半導体部品等、様々な対象物の洗浄が可能です
ノズルタイプの詳細はお問い合わせください。
ドライアイススノー精密洗浄装置
「QuickSnow」のサンプルテスト
「エア・ウォーターでは精密洗浄・ドライ洗浄のご要望に応えるため、
サンプルテストを実施しています。」
サンプルワーク設備概要と機能
①クリーンルーム(クラス1000)
②3D形状製品の自動洗浄可能(NTN(株)との共同開発装置)
(対応ワークサイズ□300mm×h200mm)
③3軸ロボットでの自動搬送洗浄
(対応ワークサイズ□200mm×h100mm)
④ 4種類の粒径サイズのスノーノズル
(スーパーハード、ハード、ソフト、スーパーソフト)
⑤ 2種類の広角スノーノズル(ソフト、スーパーソフト)
⑥電子顕微鏡(20~3000倍)による評価
客先現地テスト、装置貸出可能 (上記ノズルタイプの装置貸出)
詳しくは、ページ下部の「お問い合わせ/カタログデータ請求」からお問い合わせください。
ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」導入事例
ドライアイススノー精密洗浄装置「QuickSnow」でよくある質問
-
ドライアイススノー精密洗浄とは何?
ドライアイススノー精密洗浄は、液化炭酸ガスから作る「ドライアイス微粒子」で洗浄する方法です。この微粒子を高速で洗浄対象物に衝突させ、「有機物」や「パーティクル(ミクロン単位の微細なチリ・ホコリ)」を除去します。この微粒子で、ミクロンオーダーの異物を除去・洗浄します。
-
他の洗浄方法との違いは何?
ウェット洗浄のような「薬液汚染」「洗浄痕(ウォーターマーク)」「液面張力による対象物の破壊」等のリスクが低く、乾燥工程や廃水・廃液処理が不要です。エアブロー洗浄と違い物理的洗浄ができるため、洗浄効果が高いです。微粒子を衝突させた際、ドライアイスは瞬時に「昇華」しますので、被洗浄物へのダメージは小さいです(基板へのダメージは小さい)。
-
ランニングコストはどうなっていますか?
液化炭酸ガスの使用量はノズルの形状等によって変動します。