【介護】浴室で起こり得るリスクを減らす方法をご紹介

【介護】浴室で起こり得るリスクを減らす方法をご紹介
目次

高齢者の方や身体が不自由な方の入浴では、気をつけるべきポイントがあります。その中でも、浴室は、介護時に事故が起こり得る場所の1つであるため、予め防止しておくことが望まれます。本記事では、浴室の事故のリスクを未然に防ぐ方法を紹介します。

1. 介護における浴室の注意点

浴室はヒートショックや転倒などの事故の起こり得る場所ですので注意が必要です。

1-1. ヒートショック

ヒートショックとは急激な温度の変化で血圧が変動し、身体がダメージを受けることです。部屋の内外で温度差が出やすい冬場のお風呂や、トイレでも起こる可能性があります。
血圧の急激な変動により、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす危険性があると言われています。

1-2. 転倒

浴室での転倒の原因は、滑りやすくなっている床、段差につまずく、他にも筋肉やバランス機能などの身体機能の低下により、つまずきやふらつきが多くなるなどがあります。

石けんやシャンプーの泡が床に残ったままだと、床がより滑りやすくなります。床に泡が残っていないかよく確認することが大切です。また普段から掃除をすることで、床のぬめりをなくしておくことも大切です。

裸の状態で転倒すると、身体を保護するもの(服や靴)を身に着けていないため、怪我のダメージが大きくなる可能性があります。

1-3. 入浴時の動作

お風呂に入る際はさまざまな動作を必要とします。

  • ・ 洗い場の椅子に座る、立ち上がる
  • ・ 浴槽をまたぐ
  • ・ 浴槽に座る、立ち上がる
  • ・ 風呂場内の移動

上記の入浴する際の一連の動作を行うと、身体機能の低下がみられる高齢者の方では、つまずきやふらつきと転倒のリスクが生じます。
出典:News Release平成30年9月12日消費者庁

2. シャワータイプの特殊浴槽の活用を検討してみる

シャワータイプの特殊浴槽の特徴として、入浴者が入浴中に溺れたり、誤飲することが無く入浴中は静水圧がかからないので、心臓や身体への負担が少なく、疲れずに入浴できることが挙げられます。

3. 浴室のバリアフリーリフォームを検討してみる

浴室をバリアフリーにすることで安全に浴室を使用しやすくなります。

3-1. 浴室をどのようにリフォームするかを考える

バリアフリーとは障壁を取り除くことを意味します。バリアフリーリフォームの一例として、浴室の床を滑りやすい床から滑りにくい床へ変えることが挙げられます。

バリアフリーリフォームを考える際、足が不自由な場合、滑りにくい床にする、入口と浴室の段差をなくすなど入浴される方の健康状態は勿論のこと、将来的な状況を見越す、介護者の視点も取り入れることが大切です。

リフォームに関しては、介護保険制度を利用することで住宅改修ができます。

3-2. 介護保険制度における住宅改修

1. 住宅改修の概要

要介護者等が、自宅に手すりを取付ける等の住宅改修を行おうとするときは、必要な書類を添えて、申請書を提出し、工事完成後、領収書等の費用発生の事実がわかる書類等を提出することにより、実際の住宅改修費の9割相当額が償還払いで支給されます。

2. 住宅改修の種類

    以下、6種類ございます。

  • (1)手すりの取付け
  • (2)段差の解消
  • (3)滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更
  • (4)引き戸等への扉の取替え
  • (5)洋式便器等への便器の取替え
  • (6)その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修

3. 支給限度基準額

20万円

詳細は、ケアマネジャー等に相談して下さい。

出典:介護保険における住宅改修 厚生労働省

4. 介護保険が適用される福祉用具

介護保険制度は、リフォーム時の利用だけではなく、福祉用具での利用も可能です。

4-1. シャワーチェア

シャワーチェアは、入浴時に使用する椅子のことです。立ちながらの作業がつらくなってきた方、立つとふらつきがある方向けの用品です。

ひじ掛けがあるもの・ないもの、背もたれがあるもの・ないもの、座面が回るもの、折りたたみできるもの、などさまざまな種類のシャワーチェアがございます。

利用者の身体状況等に合ったものを選ぶことが大切です。一方、背もたれがないと背もたれに頼らないため、筋力維持につながるメリットが挙げられます。

シャワーチェアは介護保険が利用できます。

4-2. シャワーキャリー

シャワーキャリーとは入浴用の椅子のことでキャスターがついており、居室から浴室までそのまま移動できるのが特徴です。シャワーキャリーのままシャワーを浴びられ、車椅子から移動する必要がなく介護者の負担を減らせます。浴室への移動が難しい方におすすめです。

背もたれや肘掛けの高さなどを選べるものなどもございます。

シャワーキャリーは介護保険が利用できます。

4-3. 浴槽内椅子(浴槽台)

浴槽内椅子(浴槽台)は浴槽内と洗い場の高低差を補い、浴槽をまたぐ際の転倒を防止する役割があります。浴槽が深くてまたぎが大変な方向けの用品です。

また浴槽内で椅子や踏み台として使え、姿勢が不安定な方・立ち上がりが難しい方にも適しています。扱いやすい軽量で吸盤が付いているタイプや、お湯はり後に浴槽台を入れると自重で沈むタイプなどがあります。

利用者が使用に慣れるまでは、滑りやすかったりふらつきやすかったりする場合も考えられるので注意が必要です。

浴槽内椅子(浴槽台)は介護保険が利用できます。

4-4. 入浴台(バスボード)

入浴台を浴槽の縁に置いて使用します。入浴台は座った姿勢のまま浴槽へ移動ができるため、浴槽をまたぐ動作に不安がある方に適しています。

入浴台にはサイズや重さに種類があり、座面が回るタイプもあります。利用方法は浴槽の幅に設置した入浴台に腰掛けて手すりにつかまり浴槽に入り、入浴台を外します。

入浴台を購入する際は浴槽の寸法を測ることを忘れずにしてください。

入浴台は介護保険が利用できます。

4-5. すのこ・すべり止めマット

すのこは浴室内の段差解消に役立つ用品です。段差があるとつまずきによる転倒の恐れがありますが、すのこを敷くことで段差を減らす事ができます。介護保険の適用となります。

すべり止めマットは浴槽内や洗い場に置きます。歩行時や立ち上がる際の滑りを防ぎ、転倒を防止します。吸盤タイプや置いて使うタイプなどがあります。

すべり止めマットは介護保険対象外ですので、注意して下さい。

4-6. 簡易浴槽

要介護者が、居室などで簡単に入浴ができるよう、入浴動作を助けるためのものです。空気式又は折りたたみ式等で容易に移動できるものであって、取水又は排水のために工事を伴わないものです。簡易浴槽は介護保険が利用できます。

4-7. リフト(移動用リフトのつり具の部分)

移動用リフトとは、利用者が移動する際、体を包んで支えるつり具を吊るものです。移動用リフトのつり具部分には、両足の腿部分を別々に包む脚分離型、体全体をつつみ込むシート型、脇の下と腿の下にかかる二つのバンドからなるセパレート型などさまざまな種類があり、用途に合ったものを選ぶことが大切です。

詳しくは、厚労省サイトをご参照ください。

エア・ウォーターグループでは介護用品を取り扱っております。
介護用品をお探しの方は、下記のサイトへアクセスしてお問合せください。
ライフサプライ株式会社

5. まとめ

本記事では浴室で起こり得る、事故のリスクを減らす方法、対策方法について紹介しました。本記事が介護に携わっている方のお役に立てると幸いです。

6. 浴室のリフォームなら大規模な工事がいらない「美浴」がオススメ!

ここでは、浴室のリフォームの際に、据え置き式で付帯工事も少ない「美浴」という商品を紹介します。「美浴」は、入浴者が安全かつ快適に入れる特殊浴槽です。以下では「美浴」について、詳しく解説します。

美浴NS5000

6-1. 「美浴」とは?

「美浴」は介護用のシャワー入浴装置で、入浴者は快適安全に身体的負担も少なく、気持ちよく入浴できます。「美浴」に入れば、入浴者は柔和で温かい上質なミストシャワーを浴びて身体は清潔に、心はリフレッシュできます。
また「美浴」のメリットはそれだけでなく、通常の浴槽とは違って入浴者が溺れたり、誤飲したりするといった心配もありません。
さらにメリットは入浴者だけでなく、介助者にもあります。
「美浴」は、ボタン一つで入浴者を簡単に洗身できる他、入浴時間と介助人数の削減により密集を防ぎ、ボディシャンプー機能による洗身で近距離接触を軽減します。
加えて、経営者にとっても「美浴」は大きなメリットがあります。
入浴対応にかかる時間が短縮できるので、人件費を削減することが可能です。
また、貯湯式に対して1/3程度の湯量で済むため、上下水道料金や光熱費を大幅削減できます。

6-2. 「美浴」の特徴

前述したメリット以外にも「美浴」には多くの利用者にとって魅力的な特徴があります。その「美浴」の特徴について、入浴者・介護者・経営面から見たそれぞれのメリットを下記にまとめて解説します。

入浴者

静水圧のかからない上質なミストシャワーを浴びることで心身ともにリラックスでき、通常の入浴よりも体に優しいです。また、美浴では常に新しいお湯を利用するので、利用者どうしの交差感染も防止でき、失禁等の清掃対応も容易で、清潔な入浴ができます。さらに、通常の入浴と比較して身体の露出が少ないためプライバシーを保ちやすいという点も入浴者にとって大きなメリットとなります。

介助者

入浴対応にかかる時間を大幅に短縮できるので、入浴介助作業効率が向上します。また、通常の入浴とは違い、入浴者が溺れたり誤飲したりする事故リスクが少ないため、介助作業にともなう心理的負担も軽減できます。心理的負担を軽減できる結果として、介助者に入浴者とのコミュニケーションを図る余裕も生まれます。

経営面のコスト削減

入浴対応にかかる時間が短縮できるので、入浴介助に従事する人数や時間を削減できます。また、電気やガス、水道代などの諸経費も同時に削減できるため、コストメリットも大きいです。据え置き式で付帯工事も少なく、設置導入が容易です。

6-3. 「美浴」のラインナップ

経営者や入浴介助者、入浴者にとって多くのメリットがある「美浴」ですが、その「美浴」には複数のモデルがあります。ここではその各種「美浴」の概要や特徴、どのような方に向いているか解説します。

NS5000

NS5000シリーズは入浴者が寝た体勢で入浴できるストレッチャー式の入浴装置です。寝た体勢で入浴できるので、自力での立ち座りをすることが困難な方も利用できるというメリットがあります。また、上下のラインに16基のノズルを配置しているので、背部もしっかり洗うことができ、包み込むような入浴感があります。

NB2500

NB2500はリクライニングチェアを利用して入浴するタイプの特殊浴槽です。無段階でリクライニングの確度を調整できるため、入浴者の身体の状態に合わせた姿勢で入浴ができます。このNB2500は、座位姿勢はできるが、立位は難しい方向けの入浴機器となります。その他にも、効率よく全身を温められること、開放性がある内部構造になっていることなどが挙げられます。

RS-05N

RS-05Nは車イス式のシャワー入浴装置です。この入浴装置も入浴者が椅子に座って入浴するという点はNB2500と同様ですが、こちらは装置サイズがNB2500と比べてコンパクトで、設置スペースを取らないといったメリットがあります。また、昇順ペダルやスイング式の肘掛などの機能もあり、操作もシンプルであるため、利便性も高いです。

シャワーオール

シャワーオールは自立サポート型の座って利用するタイプの入浴装置で、バスタブをまたげない人でも使いやすいよう、15cmのまたぎで済み転倒リスクを低減した設計となっています。また、装置サイズは非常にコンパクトで浴室だけでなく、居室設置も可能です。浴槽内で洗身が完結するため、浴室の行き来を最小限にできることも大きなメリットです。

以下にここまで紹介してきた「美浴」の各モデル特徴と製品詳細のリンクを記載しますので、より詳しく知りたい方はぜひチェックしてみてください。
品番 入浴時の姿勢 特徴
NS5000 寝位
  • ・ストレッチャー式
  • ・介助窓あり
  • ・背部もシャワーがしっかり当たる
NB2500 座位
  • ・リクライニング式
  • ・介助窓あり
  • ・開放感のある構造
RS-05N 座位
  • ・車椅子式
  • ・省スペース設計
  • ・車椅子からの視点を変えずに入浴可
シャワーオール 座位
  • ・自立入浴タイプ
  • ・省スペース設計
  • ・居室にも設置可能

各製品の詳細:美浴TOPページ

6-4. 「美浴」をショールームで体験されませんか?

ここまで紹介してきた特殊浴槽「美浴」ですが、その各モデルをショールームで体験利用可能です。体験ショールームは下記の8箇所がありますので、ぜひ最寄りのショールームをご利用ください。

  • ・釧路ショールーム
  • ・旭川ショールーム
  • ・札幌ショールーム
  • ・福島ショールーム
  • ・東京ショールーム
  • ・千葉ショールーム
  • ・京都ショールーム
  • ・神戸体感ルーム

なお、各ショールームにより展示している機器が異なります。詳しくは各ショールームへお問い合わせ下さい。