難燃性
- 熱膨張性黒鉛TEG
- 熱膨張性黒鉛TEG
難燃性とは、燃焼に対して抵抗する「燃えにくい」性質のことで、
TEGは優れた難燃性能をもっています。
熱膨張で形成されるカーボン壁は炎をブロックできるためです。
ゴムや樹脂などの可燃性材料に混ぜることで、
建築材料向けなどの難燃剤として幅広く使用されています。
また、TEGはハロゲンフリーのため、
主流のハロゲン系難燃剤より環境面・安全面に優れています。
リン系など他の難燃剤と併用することで、難燃性能がアップします。
世界的な難燃剤の需要拡大・環境規制の強化を受けて、
環境ニーズにフィットしたTEGの使用に期待が寄せられています。
難燃性(耐燃性)の評価は、UL94規格が一般的です。
一般的にはUL-94にて規定される試験片に炎を当て、
燃焼時間と滴下物の有無を確認する試験法を用いて、
・遅燃性物質は「94HB」
・自己消火性物質は程度により
「94V-2」「94V-1」「94V-0」「94 5VA」「94 5VB」
という区分のいずれかに分類されます。
1回目の残炎時間が10秒以下
5枚の合計残炎時間が50秒以下
2回目の残炎時間+アフターグロー時間が30秒以下
クランプ部まで燃えない
滴下物で下に敷いた綿を燃やさない
TEGは2つの相乗効果をもつユニークで優れた難燃剤です。
TEGの難燃性試験結果は以下の通りです。
配合例(重量%) | 難燃性試験結果 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
樹脂 | TEG | リン系難燃剤 | 計 | 酸素指数※1 | UL-94※2 | ||
ポリプロピレン (PP) |
100 85 75 |
0 10 20 |
なし 赤鱗 リン酸エステル |
0 5 5 |
100 100 100 |
19 26 28 |
NG V-O V-O |
ポリブチレン テレフタレート (PBT) |
100 60 75 |
0 15 15 |
なし 赤鱗 リン酸エステル |
0 25 10 |
100 100 100 |
19 26 28 |
NG V-O V-O |
※1:材料の燃焼を維持するための必要な酸素指数。
26以上であれば難燃性があると言われています
※2:プラスチック材料を対象とした米国の難燃性基準。
評価基準は4区分(V-0>V-1>V-2>NG)、V-0は最高評価。
建築材料(給排水パイプ、窓サッシ、ドアなどの防火区画部)
航空機の座席シート
鉄道車両の各種部材(天井、床、扉)
電線ケーブル
家電をはじめとする電気製品や建材、車両など私たちを取り巻く必需品は、使用する環境によっては、火災を起こしたり、延焼を助長したりします。
火災時に人命、財産を守るために、これらの材質を燃えにくくしたり、あるいは逃げるとき、消火活動を行うときに健康を害さないためにも、煙や有害物質を発生しにくくすることも重要です。
難燃剤は、これまでハロゲン系は主流でしたが、安全面・環境面の問題から、TEGのようなノンハロゲン系が注目されています。
また、TEGは各種樹脂との加工性が良いこと、少量の配合で難燃性能を発揮することも幅広く使用されることの理由とされています。
ある程度の範囲では、変更可能です。
詳細は当社営業担当者までお問い合わせくださいませ。
黒灰色の粉末です。サンプルをご提供することも可能ですので、実際に手に取ってご覧になりたい場合は、当社営業担当者までお問
い合わせください。
基本的には劣化しませんが、6ヵ月以内のご使用を推奨しております。
はい、別途ご相談させてください。
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